荒木飛呂彦『スティール・ボール・ラン』#17 マウンテン・ティム

ブンブーン一家から距離を置こうとするジャイロ&ジョニィ。ジャイロがスタンドを「呪い」と認識しました。SBRではスタンドという単語は最後まで出ないんでしょうね。
残されたブンブーン一家。殺しにかかっといて反撃されると「なんてひでえ野郎だッ!ジャイロ・ツェペリィ」とアンドレ。逆恨みは荒木漫画悪役の王道です。アンドレを撃ち抜いて非情かと思いきや、傷穴を通過させた弾丸で逃げ行くジョニィにも「呪い」の血を浴びせる親父。すごい射撃の腕だ(笑)。親父のアゴは若い頃崖から落ち吹っ飛んだので、顔面コルセットをしているそうで。二人を殺すために「うしろのヤツ」…マウンテン・ティムに二人を追わせるという親父。ティムの追跡は気付かれてましたか。乗り手を「理論的に走る」と推察したティムは正解ですが、親父の方が一枚上手?鉄のコルセットを変形させ顔面の形を変える親父*1。最初ジャイロに変装したのかと思いました。まだ残ってるコルセットのパーツが顎のヒゲ?に見えて。
そして夜も深まる中やってきたマウンテン・ティム。ジョニィに化けた親父が投げ付けた蹄鉄を受け止め、「血」に触れてしまいます。イバラのブッシュに逃げ込む親父に対し、手袋を脱いだティムの投げ縄が炸裂!さすがイケメン!というところですが、なんと「その先」が用意されていました。ナイフで縄を切ろうとした親父の腕を、何故か「ロープから生えてきた手」が押さえ付けます。これはもしや…。驚いた親父の目に映ったのは、ロープを伝ってきてさっきの手に合流・合体する「指」!!さらに送り込まれたもう片方の「拳」で殴られる親父。実力派とはいえ一般人だと思っていたティムも実は能力者だったとは…。しかしこの能力キモイですね(笑)。個人的にはこういうキモかっこよさは大歓迎なんですが、イケメンっぷりに惚れてる一般人女性はあの指を見たらどう思うやら(もしかして見えないのか?)。瓶の中のボタンもこの能力で素早く拾ったんでしょうか。指つっこんでかき出した?読み返してみたところ、指が抜けなくなりそうな深い位置でしたが…。使い方次第でかなり面白い事が出来そうな能力なんですが、手までしか伝わらせられないんでしょうかね。全身分割できたらかなりスゴイ絵になりそうだ(笑)。ジョセフばりのロープ・マジックと、この能力を最大限発揮した技に期待したいところ。手品も得意なイケメン!素敵!あーでもイケメンは基本的に田舎者だから都会育ちのジョセフみたいなマネ(巧みな心理戦)は出来ないのかなあ…。
なんとかティムの縄から逃れた親父。「足跡もジョニィと同じにしてきた」との事ですが、不自然じゃないんでしょうか?ティムの観察力ならバレそうなものだけど、ジョニィの顔という決定的な証拠を前にすると
関係ないのかな。そういえば親父もティムもジョニィの脚が不自由だという事は知らないみたいですね。馬に乗ってる限りそれが判別する根拠には成り得ないってことか。どうやらティムが二人に追い付いた時がヤバいらしいです。ここでジャイロとティムの「変な帽子」の因縁が生きてくるワケですね(因縁ってほどでもない)。この策略からするに、1st.STAGEの被害者もブンブーン一家に囲まれたというよりは、三人が接近して死んだのかもしれませんねもしかして(大した問題じゃないけど)。しかしティムが追い付く前にジョニィとジャイロの間で磁力が発生しそうな気も。3部でのジョセフとアヴドゥルのようなコントが…。
今回のL.A.ブンブーン。

  • 兄さんのドテっ腹に開いた穴を、動揺しつつも「ヘソの穴よりもでっけえ」と的確に表現。
  • 弾丸が「鉛製」だと指摘するが、父さんに「いつからてめーは物知り博士さんに」「てめーごときの脳ミソで」と罵倒される。
  • 優勝候補二人に追い付く方法に疑問を持ったら、父さんと兄さんに「我が家のオリコーさんが意見しやがったぞ」「クソ脳ミソがよ」と罵倒される。
  • マウンテン・ティムの名に興奮!「スゲエッ!1st.STAGEで4位!みんなあこがれのカウボーイ!」
  • 作戦を終えた親父を「ヤァ!」と明るく出迎える

読者が抱くであろう疑問をぶつけて回答を引き出してくれるL.A.はいいこですよ!

*1:チョコで変装したアナスイのようだ