Dr. Strange Love@タワーレコード渋谷店STAGE ONE

スタート時間に合わせて会場に入ると、予想していたよりはたくさんの人が。子連れの人もちらほら。時間になり照明が落ちて、PV2曲を上映。ここは正直いって少々退屈でした。PVも無難すぎな感じだったし。1曲目終わってのお子様の「こわ〜い!」という声で会場に大きな笑いが。
上映が終わりDSLの登場!長田さんはラフな格好に帽子。トレードマーク?の長髪がどうなってんのか良く見えませんでした。第一声「こわくないです」にまた笑いが。根岸さんも帽子に、上は黒いジャージ。ドラムサポートはmi-guあらきゆうこさん。しーたかさん*1じゃないドラムでDSL観るのは初めてだなぁ。
根岸さんは一曲目、エレキベースウッドベースみたいにスタンドに載せて立てて弾いてました。一曲目からじっくりとしたライブ。DSL独特の潜航しているような雰囲気で、でもじわじわと盛り上がっていくライブ。
かねてから自分はDSLに対してこの「潜航」というイメージを持ってて*2。今回のアルバムジャケットもそうだけど濃いめの青が似合う感じ。重厚なサウンドの中で長田さんのギターが、熱くも時々哀愁を持った虚ろな響きを聴かせるところとか、そういうところが魅力でもあるんだけど、CDでは逆に地味に聴こえてしまって乗り切れないところもあるなぁって感じなんですよ。でも久々にライブを観たら地味とかそういう部分を超えたカッコよさに打ちのめされました。浮かぶ情景は相変わらず潜航、それも真っ暗な深海だったりするんだけど、そこで時々魚が動くと海底から砂が巻き上がったりするでしょ?それだけの事がすごくドラマチックに感じるんだけど、今日のDSLのライブは音のひとつひとつがそのドラマを感じさせてくれた気がしました。
3曲目だったかな、展開的にだんだん盛り上がる曲があるんだけど、砂煙を追ってるうちに気付いたら火山活動で海底がせり上がってきてた!みたいな状態で、それを描き出す2人(+あらきさん)はスゴイ、と知らない間に自分も曲にノりながら思うのでした。
ロックのライブって曲の終盤メンバーそれぞれが盛り上がってグワーッて音の洪水状態になる事がしばしばあって、そういう時に自分は圧倒されつつも眠くなる事も少なくないんだけど、今日の場合は洪水状態でもやっぱり音のひとつひとつが粒だっていて耳が離せなかった。ベテランミュージシャンの技量の為せる技?
もちろん音だけでなく、ギターを掻き鳴らし強烈な情景を描き出しつつ陶酔したような表情を浮かべる長田さんや、背筋まっすぐで淡々と、でも魂込めてベースラインを奏でる根岸さんは、それぞれに大きな存在感
放ってました。
ずっと新作からの曲が続いたところで、1stアルバム『Way Out』1曲目"Naked Voice"!!懐かしい!アンドヘヴィでかっこいい!やられた(笑)。そして根岸さん「もう1曲、ちょっと昔の曲をやります」と始まったのは前作『Twin Suns』からの"Rainbow"。会場からは歓声があがってました*3。やっぱりDSLは「深海」とか「虚空」が似合うバンドだと思いました。で、なんか暗くて地味だけどライブは圧倒的にカッコいい、そこが良いな〜と。
インストアにしては珍しく、アンコールが起こる。追い出しコールかからなかったからアンコールやってくれるのかと思ったけど、ステージに戻って来たメンバーは「やりたいけどリハ不足で曲が無い」とのこと(笑)。
そういえばMCでは長田さんが長いこと間があいたもののCDがリリース出来た事についてのお礼をしていました。これからも地道にカッコよく活動していって欲しいと思うのでした。

*1:古田たかし、元DSLドラム

*2:あんまり売れないマイナーさも含めて(笑)

*3:よく知らないんだけどこれCoccoも唄ってるらしい?