荒木飛呂彦『スティール・ボール・ラン』#2 サンディエゴビーチ 1890年9月23日 スタート2日前 その2

(!以下は#3まで読んだ上で、#2を読んだ時の気持ちを思い出して書いた感想です)
扉絵が見開き。カラーの時は別として、通常で見開きの扉イラストってしばらく無かったような…?これも脅威の毎号31P連載の恩恵ってやつでしょうか。先週飾れなかった扉でキメるジャイロ・ツェペリ。しかしこうしてみるとやっぱり普通にカッコいいヴィジュアルだなあジャイロ(少なくとも髪がハンバーグだったりコロネだったりしない)。馬上がよく似合います。
さて。ジャイロの持つ鉄球の正体は?と#1の気になるヒキから一転、いきなり新キャラ登場。先が気になりつつも、この新キャラ・黒人の「ポコロコ」も面白いやつで読み飛ばせない。空を流れる雲のように飄々としたヤツ。それこそエディ・マーフィーのコメディっぽい陽気さ*1。エンヤ婆似のこぎたないババァの言うことを鵜呑みにするてきとーさは単にいい加減なだけなのか純粋なのか。しかしこういう無邪気さって嫌いになれない。「だからオレはそれを楽しむことにしたんだ」が自分の好きなサーレー*2のポジティヴさに重なったりして。フンをみて馬の妊娠を察知したのは、レースに関係する「馬」限定の知識と経験(もしくは"運")なのか、それとも承太郎のようなすぐれた観察眼を持っているのか、気になるところです。あと、ついでにポコロコを気にかける「じじい」もけっこう渋くもあったかいオヤジさんで良いなぁ。
場面戻ってジャイロと20ドル盗もうとしたスリ。もしかしたら金を取り戻してめでたしめでたし、でシーン移るのかと思ってたけど、ここで引っ張る模様。
スリの「つきまとってやる」宣言。この執念深さはアンジェロか?てな感じですが、なるほど「競争する」「協力する」「戦う」以外でも、「つきまとう」形でレース参加者をつくるのも面白いかもね〜…*3なんて思っていたら、あらら死んじゃったよ!スリ。やっぱり顔が雑魚っぽかったからレギュラーにはならなかったか(笑)。エンヤ婆と戦ったホル・ホースよろしく、自身が握った銃の向きを変えられ自業自得なジ・エンド。しかしウエスタンで「決闘」とお約束ながら燃えるものがあったので良い。『武装ポーカー』思い出すなぁ。*4
そして来た!やっぱりジョジョかよ!!と言わずにいられないジョニー・ジョースター。最後のモノローグからすると康一くんポジションっぽい。でも車椅子のせいかわからんけど、康一くんと違って最初から縮んで見えるな…(笑)。気になるのはモノローグの最後、「最初から最後まで本当に謎が多い男『ジャイロ・ツェペリ』と出会ったことで…」って、最後まで謎だらけでいくの!?主人公!!
今回の名台詞

  • ポコロコ「HA」「P」「P」「Y」 使える!
  • ジャイロ「おれはやさしくないぜ」

*1:まあ、観たことないけどニュアンスで

*2:5部序盤のミスタと戦った敵

*3:例えばワンピースのバギー一味みたいな

*4:思えば承太郎vsDIOにも「ぬきな!どっちが素早いか試してみようぜ」というやつだぜ…なんてシーンがあった